時鳥庵晴耕雨読

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2018年 06月 30日

ムシヒキアブ2018(Ommatius sp.)


 (タイトルの1018は間違いで、正しくは2018でしたので訂正しました:7月7日)
 時鳥庵とその周辺から14種目のムシヒキアブを見つけた。ほぼ1年ぶりの更新記録だ。見つけたのはOmmatius属の未同定種で、未記載種(まだ学名がついていない=新種)の可能性もある。調べたところ、国内ではその存在が広く知られているものの、同属には多数の外国産の種がいてそれらとの比較ができていないので同定できていないということらしい。和名もない。小型種でその触角は細くて櫛のように枝分かれしている。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
細くて枝分かれした触角が見える

 この種の存在は庵主も知っていたのだが、とにかく小さい。6~8㎜くらいだろう。それでも拡大するとしっかりムシヒキアブだということが分かる。それにいるところがまた際立っている。草はらのそれほど高くない(ひざ下くらい)イネ科植物の葉先にとまっているのだ。葉先を眺めながらカンカン照りの草はらを腰をかがめて徘徊するのは何ともきつい。見つけてからも大変だ。細い葉先は常に風を受け揺れ動いているのだ。結構な接写になるので、揺れている被写体は撮影できない。ファインダーをのぞきながらずっと眺め続けていると、一瞬揺れがとまるときが必ずある。その瞬間にシャッターを切るのだ。何ともストレスのたまる撮影だ。それでもここの所数日かけて結構な量の撮影ができた。ネットでもあまり画像を見ないのでちょっと多めに貼っておこう。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro + Extension Tube 16mm)
メス

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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro + Extension Tube 10mm)
オス



by jichouan | 2018-06-30 17:12 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 28日

コナラ倒木上の昆虫類(その3・オナガコマユバチの一種)


 倒木上をよく見ていると、サッポロオナガバチなどよりうんと小さいのに似たような体形をし、似たような産卵をするハチがいることに気がついた。体長(産卵管を除く)は10㎜もないだろう。ヒメバチではなさそうだ。これも渡辺恭平博士に同定してもらったところコマユバチ科オナガコマユバチ亜科のHypodoryctes cantata だということが分かった。寄主は不明だが、同属の寄主としてクロホシタマムシが唯一海外で報告されているらしい。本種もタマムシ類の幼虫に捕食寄生するのだろうか。時鳥庵にはナガタマムシ類やムツボシタマムシ、ツシマムツボシタマムシなどは結構いる。
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倒木上のメス

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産卵するメス

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倒木上のオス

(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)


by jichouan | 2018-06-28 17:08 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 25日

庵主ケガをする・・・


 6月22日に奥日光に行ったのは、6月8日に撮影したアラメハナカミキリの写真がいまいち気に入らなかったので、再度撮影に出かけたのだ。某所で部分枯れの針葉樹上を歩きまわるオスを見つけファインダーを覗きながらそれを追っていた時、右足を地面に空いた直径30cmほどの穴に、ほとんど足の根元まで突っ込んでしまった。その穴は自然にできたもののようだが、結構深く少なくとも1m以上はあると思う。よく裂傷を負ったり、骨折したりしなかったものだと胸をなでおろしている。それでも腰をひねり、左ひざをねんざしてしまい、しばらく茫然としたものだが、歩いてみるとなんとか歩けるので、撮影しながら下山することにした。結局この日は2♀1♂に出会い、何とか撮影はしたのだった。
 車も何とか運転できることが分かり、せっかくなのでアオカタビロオサムシが発生しているところに1時間ほど寄って帰路に付いたのだが、帰ってからが大変だった。緊張がほぐれたためか腰の痛みが増し、左ひざもほとんど動かせなくなり、歩くこともできなくなってしまった。今(6月25日)もやや症状は和らいだものの、左ひざなどは腫れたままである。このいい時期に何もできないでいるのは何ともつらい。あまりにも悔しいので、その原因になったアラメハナカミキリのオスの画像を貼っておく。
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(D500; AF-S VR Micro-Nikkor 105mm F2.8G )


by jichouan | 2018-06-25 16:34 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 25日

アオカタビロオサムシ・・・


 6月14日の記事 の中でアオカタビロオサムシだろうと素人同定したのは、間違いなくアオカタビロオサムシであることが分かった。その後6月19日と6月22日にも同所(奥日光某所)を短時間(1時間弱)ではあるが訪れ、40匹ほどを捕まえ、その一部をオサムシの神様M氏に送ったところ、それが確かめられた。
 これまでアオカタビロオサムシの栃木県内はもちろんのこと関東地方での記録はそれほど多くはないようで(詳しく調べたわけではないのだが)、どういう経緯で今回の大量発生につながったのかは不明な点が多い。ただ分かっているのは、最初に見つけた6月13日には少なくともカタビロオサムシ類の餌となるだろう3種の鱗翅類の幼虫が大発生していたこと(これはその後の6月19日と6月22日には激減していた)だけだ。今後、餌になる鱗翅類の幼虫の減少に合わせてクロカタビロオサムシとアオカタビロオサムシの同時大量発生が終息するかもしれない。今後の推移を見守る必要があるだろう。

by jichouan | 2018-06-25 15:41 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 20日

ルリヒラタムシ・・・


 奥日光の森にはルリヒラタムシは普通にいる。この時期、林内で飛翔しているのを結構よく見る。今回は針葉樹の立ち枯れに、ちょっとしたくぼみがあってその中でルリヒラタムシが交尾をしていた。側面から見るとなるほど平たい。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 通常は樹皮下にいるのだろうがどうしてこんなところで交尾しているんだろう。もっとも樹皮下の狭い隙間では交尾もままならないか。そんな事を思いながら見ていると一旦交尾を解いてくぼみから出てきた。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 交尾を解いたのだが頭部は重なり合ったままなので、よく見るとオスが大顎でメスの触角の根元に噛みついている。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 その後また交尾を始めたが、やはりオスはメスの触角に噛みついたままだ。
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(7DMarkII; Macro EF100mm F.2.8 IS)

 それにしてもやはり平たい。もともと山地帯に棲んでいるのだが、最近はずいぶん数が減ったように思う。それでも奥日光では個体数は多く、いまだ健在なのが嬉しい。

by jichouan | 2018-06-20 09:48 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 14日

カタビロオサムシのなかま・・・


 今週も奥日光に行ってきたのだが、某所ではカタビロオサムシのなかまが大発生していた。よく東北地方などでブナの葉を食い荒らすブナアオシャチホコの幼虫が大発生するのに合わせて、その天敵であるクロカタビロオサムシが大量に発生する話を聞く。今回もこれに似たケースで、少なくとも3種の鱗翅類の幼虫(未同定)が大量に発生していた。ではどのくらいこのオサムシが発生しているかというと、ほんの30分ほどの滞在中に12匹を拾い、数匹の踏みつぶされた個体を確認できたのだ。これは結構大量に発生していると考えてよいのではないか。
 問題は、そのオサムシの種類だ。時鳥庵に戻り、拾った12匹のオサムシを並べてみて、「おや」と思った。時鳥庵にもいるクロカタビロオサムシなのだが、少し感じの違うやつが混じっているような気がした。そこでその感じの違うやつをより分けて並べ変えたのが次の画像だ。
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 左の3♀1♂はおそらくクロカタビロオサムシで間違いないと思う。より分けた右の1♀7♂は、一様にやや小さくごく弱いが銅色や緑色の光沢がある。また、腹端もより丸みがあって、庵主はこれらはアオカタビロオサムシだろうと思っている。どうだろう。もっとも、オスの交尾器を調べれば確実な同定ができるのだが、庵主の老眼ではちょっとそれをとり出すのはきびしい。もし、この素人同定が正しければクロカタビロオサとアオカタビロオサの同時大量発生ということになる。そんな記録は過去にあるのだろうか。
 現地で撮影した画像も貼っておこう。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
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(7DMarkII; Macro EF100mm F.2.8 IS)
鱗翅目の幼虫を捕食するクロカタビロオサムシのメス

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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
地面を歩くアオカタビロオサムシと思われるオス



by jichouan | 2018-06-14 18:00 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 12日

コナラ倒木上の昆虫類(その2・キスジクチキヒメバチ)


 その日も午前中サッポロオナガバチのメスが産卵をしていた。数時間後の午後3時ころに行ってみるとまだ同じ場所で産卵をしているではないか。こんなに長い時間かかるのもおかしいと思いつつ、数枚写真だけは撮っておいた。それを持ち帰りモニターで拡大してみて驚いた。サッポロオナガバチとは顔が違うのである。つまり違う種に入れ替わって同じ場所で産卵していたのだ。
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上がサッポロオナガバチ、下は入れ替わっていた種

(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 これはもう少し良く見ないとと思い、再びカメラを持って倒木まで引き返し、じっくり撮影したのが今回掲載した画像だ。渡辺恭平博士によりこれはヒメバチ科クチキヒメバチ亜科のキスジクチキヒメバチ Cnastis vulgaris と同定された。博士によるとこの種の寄主としてセミスジコブヒゲカミキリが記録されているが、おそらく寄主範囲はもっと広いだろうとのことであった。ちなみにこの倒木からは今のところカミキリはゴマフカミキリしか見つけていない。サッポロオナガバチとは亜科が異なるがぱっと見はよく似た形態をしており、きっと似たような生活をしているのだろう。産卵管を差し込み始めてからそれを抜くまでの画像を貼っておく。
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 サッポロオナガバチでは産卵管が差し込まれている間に鞘が抜かれるのだが、本種では産卵管と同時に鞘も引き抜かれる。

by jichouan | 2018-06-12 13:24 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 09日

アラメハナカミキリ・・・


 奥日光に行ってきた。ちょっと早いかな、と思っていたのだが針葉樹の立ち枯れを見て回ると、もうすでにアラメハナカミキリが出ていた。昼前後に1♀4♂を確認できた。
 このカミキリは名前通り鞘翅に独特の凹凸がある。色彩もちょっとシブくて、ブロンズのようで、微妙な光沢がある上、黄色の帯がその質感をさらに高めている。どこにでもいるわけではないので、収集家が目の色を変えて捜すのも何となくわかる気がする。
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(7DMarkII; Macro EF100mm F.2.8 IS)
立ち枯れ上を歩きまわり、やがて産卵を始めたメス

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(7DMarkII; Macro EF100mm F.2.8 IS)
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(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)
立ち枯れ上のオス



by jichouan | 2018-06-09 04:56 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 07日

オオミドリシジミのなわばり・・・


 1週間ほど前に気付いたのだが、朝8時半ごろになると時鳥庵の窓の外に、何やらちらちらと光るものがすばやく、ぐるぐる回るように飛んでいるのが見える。ちょうど朝食をとっているころだ。ときには二つの飛翔物体が互いに追いかけるような飛び方もする。すぐに、これはオオミドリシジミのなわばり飛翔だと分かった。窓を開け外に出て確認すると、1匹のオスが庵の軒より少し上にある、ちょっと張り出したヒノキの枝先にとまっていた。時折周囲を飛び回っては、またもとの位置、あるいはその近くにとまる。そして他のオスが来ると、それを追い回し、またもとの位置に戻る。この時戻ったのはもとのオスかどうかは分からないのだが。やはりなわばり飛翔のようだ。なぜ、今まで気付かなかったんだろう。でも、家の中にいながら毎朝飛翔を見れるのだから、良しとしよう。
 このオオミドリシジミ、クヌギやコナラが食樹で、最近はかなり減ったというのだが、時鳥庵ではここのところ晴れた日には毎朝見られる。ただ、とまっているのは軒より高いところで、ほとんど下に降りてこないので撮影はできない。画像は昼間たまたま割と低い位置のクリの葉にとまったところを写したものだ。
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(7DMarkII; Macro EF100mm F.2.8 IS)


by jichouan | 2018-06-07 11:14 | 昆虫 | Comments(0)
2018年 06月 06日

キバナヤマオダマキが開花・・・


 一昨年、長野県で採取してきたキバナヤマオダマキの種子を昨年春に播いておいた。プランターいっぱいに発芽していたのを、本当なら植え替えねばならなかったのだが、面倒なのでそのままにしておいた。今もそのままなのだが、ここにきてやっと咲いてくれた。以前、山梨県で採取した種子をまいたところ、花は黄色く咲かず、普通のヤマオダマキとキバナヤマオダマキの中間的なピンクがかった色で咲いたのでめげていたのだが、今回はちゃんと黄色に咲いた。このままではちょっと密生しすぎなので、そのうち植えかえようと思っている。
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(D7000; Makro-Planer T* 2/50 ZF.2)

 ただこのキバナヤマオダマキはヤマオダマキと同種の黄花型とされているのだが、時鳥庵では普通のヤマオダマキは2週間ほど前にすでに咲き終わっている。花色だけでなく、性質もかなり異なるようだ。

by jichouan | 2018-06-06 13:13 | 植物 | Comments(0)