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2018年 06月 04日 ( 1 )


2018年 06月 04日

コナラ倒木上の昆虫類(その1・サッポロオナガバチ)


 時鳥庵の温室横にコナラの倒木がここ何年かそのまま放置してある。天気の良い日には毎日一度はそれを覗きに行く。なんらかの甲虫類やハチ類がいることが多く目が離せないのだ。
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温室横にあるやや古いコナラの倒木

 まず目につくのがオナガバチの仲間だ。倒木上を何かを探すように歩きまわるメスがよく目立つが、オスはあまりいない。メスは触角の先端で倒木の表面を探りながら歩いているのだ。おそらく倒木の中にいる何らかの昆虫(おそらく幼虫)の所在を探っているのだろう。そうなのだこのハチの幼虫は他の昆虫の幼虫に捕食寄生して育つのだ。だからメスは寄主になる昆虫の幼虫を探し、それに長い産卵管を使って卵を産みつけるのだ。産卵中のメスを見ることもある。しかも、このハチ類は複数種が共存しているから面白い。
 手始めに今回紹介するのはヒメバチ科オナガバチ亜科のサッポロオナガバチ Epirhyssa sapporensis だ。この倒木に来るハチの中ではもっとも個体数が多い。産卵中のメスも結構観察できた。
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触角を使って倒木中の寄主を探索するメス

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寄主を見つけたのだろう。産卵管を差し込む。

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産卵管はさらに深くまで差し込まれる。この種では産卵管を差し込んでいる間に産卵管の鞘は引き抜かれる。

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産卵が終わったのか、産卵管を徐々に引き抜く

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産卵管は完全に引き抜かれ、鞘に収まる

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倒木上のオス

(OM-D EM-1 Mark II;  M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro)

 ハチ類の同定は神奈川県立生命の星・地球博物館の渡辺恭平博士にお願いした。博士によるとサッポロオナガバチの寄主は判明していないようだ。

by jichouan | 2018-06-04 09:28 | 昆虫 | Comments(0)