2019年 11月 04日
Holurothrips morikawai Kurosawa(クダアザミウマ科オオアザミウマ亜科)は本州以西の常緑広葉樹林の、主に堆葉層に生息する。食菌性でモリカワオオアザミウマなどの和名を持つ。やや局地的に分布し、伊豆諸島や奄美大島、沖縄本島などにも生息するが、八重山諸島などからは見つかっていない。また、中国にも分布しているようだ。今回は三浦半島で地面に落ちているアカガシの枯れ葉から見つけた。以前採集した記憶をたどっての探索だった。 本種は尾管が極めて長いことや腹部の幅が広いこと、頭部が複眼の前方に長く突出していることなど、形態的にかなり特殊で、他種と間違うことはない。ほとんど短翅型だが、メスでは稀に長翅型が現れる。やや大きく体長は4~5mm程度。東南アジアに近縁種H. ornatus Bagnallがいて、たいへんよく似ている。ただ、腹部背板にある留翅刺毛がH. ornatusでは各背板に3対ずつあるのに対し、本種では2対しかないことで区別している。同種の地域個体群である可能性も捨てきれない。 #
by jichouan
| 2019-11-04 10:36
| 昆虫
2019年 10月 15日
最近少しさぼりぎみだった。アザミウマの撮影などに精力を傾けていたせいもある。そのアザミウマの画像は今後順次アップしていく予定だ。今後ともよろしくお願いしたい。 下の水田わきでゴイシシジミが産卵していた。このチョウの幼虫はササ類に付くササコナフキツノアブラムシなどのアブラムシ類を食べて育つ。食肉性なのだ。だから母チョウはアズマネザサのアブラムシがたくさんついているところを探して産卵している。拡大してみると母チョウの口吻が伸びている。おそらくアブラムシが分泌する甘露を吸っているのだろう。幼虫・成虫ともにアブラムシに依存して生活しているようだ。時鳥庵付近にはメダケやアズマネザサが多いので、このチョウもよく見かける。春から秋までずっといる。 #
by jichouan
| 2019-10-15 06:05
| 昆虫
2019年 09月 14日
アリスアトキリゴミムシはカワラケアリの巣に棲むといわれる比較的珍しいゴミムシだ。渡良瀬遊水地あたりでは結構多くいるらしいが、他所ではかなり局地的な分布をしており、なかなか見ることができない。 今日、庵主は時鳥庵の下の水田の周囲にアザミウマを探しに行った。アズマネザサやメダケに生息するアザミウマが狙いで、アズマネザサをビーティング(植物などをたたき、ビーティングネットといわれる四角い白布で受ける昆虫採集の方法)しまくったのだ。そんな最中、コイツが落ちてきたのだ。通常はカワラケアリの巣の中や、巣の周辺の石の下などから見つかるらしいのだが、まさかアズマネザサから落ちてくるとは・・・。おそらく(というより確実に)わが町内からは初記録だろう。庵主もこの種の存在は予想もしていなかったのだから、驚いている。 ちなみにアザミウマの方は目的を達成できなかった・・・。複雑な気分だ。 #
by jichouan
| 2019-09-14 17:17
| 昆虫
2019年 09月 03日
Salpingothrips aimotofus Kudo(アザミウマ科アザミウマ亜科)は小さいがちょっと美しいアザミウマだ。和名は無いだろう。クズの葉に生息し、それほど少なくはないのだが、まず目につかない。メスで体長が1mmほどで、庵主の老眼ではなかなか見つけることは困難だ。ビーティングネットの表面をなめまわすように見てやっと見つかる。しかも老眼鏡の上にハズキルーペ、これでやっと何とかなるというもの。オスはさらに小さいのでもうあきらめている。見つけても野外では何ともしがたく、食草とともに持ち帰りそれを撮影する。ところが、持ち帰る間に行方不明になることが多く、なかなか撮影できなかった。ここ数日、毎日挑戦していたのだがやっと成功した。アザミウマはマイナーな昆虫で、一部の害虫種を除いてあまり知られていないのが現状だが、この種のように結構美しい種も多い。 気になるのはこの種の翅の大きさ。小さいのだ。通常アザミウマ科の場合前翅はたいてい腹端付近まであるのだが、本種の場合かなり短く、これで飛翔できるかは疑わしい。画像はすべてメス。 #
by jichouan
| 2019-09-03 09:13
| 昆虫
2019年 08月 29日
母が存命のころよく作ってくれた。今は家内がそれを習って作ってくれる。ちょうど時鳥庵の畑でシシトウが収穫できるようになったので作ってもらった。以前たくさん作ったのを学生に出したところ、評判は上々で、あっという間になくなった。 作り方はいたって簡単。シシトウをそのままフライパンで表面に焦げ目がつくまで焼く。油は引いても引かなくてもよい。砂糖を溶き混ぜた醤油をそれにまぶし、そのまま冷蔵庫に1・2日入れておく。それだけ。砂糖の量などは好みもあるので適当で良いのだが、ちょっと甘めの方がおいしいかもしれない(庵主は甘いものが苦手なのだが、これに関しては多少甘めの方がおいしく感じる)。1・2日おくのは、味をしみ込ませるためだ。 最近スーパーなどで売っているシシトウは辛いのがほとんど混じっていない。以前は時々辛いのが混じっていて、辛いもの好きの庵主はそういうのに当たると「大当たり!」と喜んだものだ。ところが時鳥庵で作るシシトウは嬉しいことに結構高い割合で「大当たり」が混じる。これはひょっとするとシシトウの隣でトウガラシを作っているからなのだろうか? #
by jichouan
| 2019-08-29 17:30
| 料理
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